ルーン占い文字 解説
ルーン文字というのは1世紀ころから近世くらいまで北欧で使われていた文字のこと。
北欧神話(古エッダの「オーディンの箴言」や「シグルドリーヴァの歌」)ではまじないとしての使い方も出てくる、何とも厨二心を刺激する文字なのです。
特にここのページではノーサンブリア型アングロサクソン・ルーン(全33文字のルーン)を紹介します。
ルーン文字の使い方は、どちらかというと願いや意図を込めて文物に刻むというのがメインだった様子……まさに魔術だね!
でもこれを占いで使う場合は、まずは難しいことを考えずに字を彫った石を袋に突っ込んでワンオラクルで見ることが多いかもです。
というわけで各文字の持つ意味をサクッとまとめてみたぞ。
ルーンおみくじ
ついでにアングロサクソン・ルーンの簡単おみくじコーナーを作ってみました。
ルーンチップの1枚引きだよ。
ルーンチップ:
ここに意味が出るよ
各ルーン文字の意味
ゲルマン共通ルーン部分24文字(+1)それぞれの意味
ゲルマン共通ルーンとは、ルーン文字の発祥から8世紀くらいまで、古くからゲルマン語圏全域で使われていた24個の文字セットのことです。
この業界では「エルダー・ルーン」とか呼ばれることも多いです。
なお、空白文字は占いにおいてごく最近使用されるようになったものです。
アングロサクソン・ルーンで追加された文字それぞれの意味
アングロサクソン・ルーンとは、5世紀ごろから11世紀くらいまでのフリースランドやイングランドで使われた文字セットです。
ゲルマン共通ルーンをもとにしつつも、古英語を正確に表記できるように文字が追加されたものとなっています。
参考文献
このコーナーで参考にしたサイトや書籍は以下の通り。
- 谷口幸男(訳)『エッダ―古代北欧歌謡集』(1973)新潮社, 324p.
- ポール・ジョンソン(著), 藤田優里子(訳)『ルーン文字:古代ヨーロッパの魔術文字(アルケミスト双書)』(2009)創元社, 59p.
- ラーシュ・マーグナル・エーノクセン(著), 荒川明久(訳)『ルーンの教科書 ルーン文字の世界 歴史・意味・解釈』(2012)アルマット, 382p.
- 鏡リュウジ(著), 安久津和巳(絵)『決定版ルーン・オラクル占術』(2017)学研プラス, 239p.
- エドレッド・トーソン(著), 吉田深保子(訳)『ルーンの教え』(2021)株式会社フォーテュナ, 288p.
- 高橋桐矢『一番わかりやすいはじめてのルーン占い』(2022)日本文芸社, 160p.
- 谷口幸男(著), 小澤実(編) 『ルーン文字研究序説』(2022)八坂書房, 310p.
- ルーン文字とヴァイキング『ルーン文字』(1997)
- Aaron K. Hostetter「The Rune Poem」(2017)Old English Poetry Project
- 小澤実『ルーン文字の遍歴』(2020)研究社WebマガジンLingua
- ZOA「ルーン詩についてまとめてみた。」(2021)RainbowVortex
- 伊泉龍一『ルーン:ルーン占いとは』, 運命の世界
- 「Rune poem」,「Old English rune poem」, Wikipedia.en
- 「Rune poems」, Wikisource
- 元ルーン魔女KAZ『ルーン魔女KAZ 実用ルーン占い』
資料としては無用になっているが卒占卒スピの心境の流れになんかわかるところがあるので自戒としてリンクは残しておく
謝辞
アングロサクソン・ルーンについては2019年に開催された魔術勉強会「ルーンお茶会」主催者・講師・参加者の皆様より多大なご教示をいただきました。ここにお礼申し上げます。